みなさん、こんにちは!
東近江市の潤鍼灸院です。
当院には、顔面神経麻痺を発症され、病院との併用で鍼灸治療をされる方がおられます。
鍼灸治療をされる患者さんのほとんどが、病院に行ったが症状に変化がなかったり、症状の回復のために何かできないかと来院されます。
ある顔面神経麻痺を発症された患者さんの話ですが、当院に来られたきっかけは息子さんの紹介でした。
私が顔面神経麻痺の患者さんを治療していた時に、隣のベットで話が聞こえたこともあり、鍼灸でも顔面神経麻痺の治療が出来ることを知られました。
息子さんは、帰ってすぐに顔面神経麻痺のお母さんに伝えて下さり、当院に来られました。
その患者さんは、なんと顔面神経麻痺を一度ではなく、何度も繰り返し発症されていました。顔面神経麻痺を何度も発症される患者さんは少ないですが、一度発症したから二度とならないとは言えないんです。
患者さんは、以前までは点滴をすれば顔が前のように治っていくだろうと思っておられましたが、今回の症状は軽度ではなかったので、回復が思わしくなかったのです。

顔面神経麻痺の状態をを評価する方法の一つに、柳原40点法という検査方法があります。顔面神経麻痺の治療ガイドライン2023では、合計点数で
- 20点以上を軽症
- 18~12点を中等度
- 10点以下を重症
としています。
患者さんは10点と重症の範囲でしたので、根気のいる治療になるということをいろいろ説明しました。
治療を始めて1~2ヶ月、目を閉じれたり、口の中に食べ物が残りにくくなったなど変化がでてきました。
しかし、3ヶ月目という大切な時期に病気により手術、入院と重なり回復に大きな影響がありました。
2ヶ月間、顔面神経麻痺に対して鍼灸治療と顔のリハビリをしていないと顔が突っ張ったり全体的に表情筋の動きも悪くなっていました。
ここから鍼灸治療を再開し、現在は共同運動という後遺症を最小限になるようお体のケアも含めて治療をさせてもらっています。
最近は顔よりも他の症状の訴えが多くなってこられています。この患者さんが
「畑をやれた」
「人の目が気にならなくなった」
と笑顔で言われると本当に嬉しくなります。
はり灸を通して一人でも多くの方の笑顔が取り戻せるように精進していきます。